1級土木施工管理技士の受験準備したくない、あなたへ PART3+として

~技術者資格と経審・技術者点数・成績評定の関係~

「PART1」で取得の表面的なメリットを記しました。実は、これにも深い意味があります。
忙しい受験準備のさなか、PART1PART2PART3と読み進めてくれたあなたへ、もう少しだけ、秘密の話をしましょう。経営層が技術資格をどう考えているか?というお話しです。


なぜ、資格を取ると「給料が上がり、有利になる」のか?

まず、表面的メリットの「給料アップ、手当がつく、転職に有利」を、深堀りします。
公共工事は道路、河川、海岸、港湾、上下水道などなど、さまざまな分野が大小さまざまな規模のものがあります。なので、分野・規模に応じて受注できる会社を分けています。これが「A級」とか「Bランク」といった具合で表し、受注できる設計金額の上限で分けられています。要は、なんでもかんでも手を挙げるというわけにいかない仕組みとなっています。

会社の「戦闘力」を決める、経審と技術者点数

そのランク付けの仕組みは、経営事項審査(経審(=ケイシン)です。この経審は会社の工事高や経営、資本等とともに、「技術力」を点数化しています。そして「技術力」は全体の25%と大きなウェートを占めますが、ここに有資格者が点数として表されます。

次に仕事をとるには、入札に参加しますが、ここでモノをいうのが技術者点数です。技術資格と過去の施工経験、工事成績評定点が重要です。
もう少し具体的に示すと、技術者点数の施工経験はコリンズ登録、施工実績は成績評定で表現、評価されるということになります。
いくら、資格だけもっていても、コリンズで施工実績がないと、その技術者は代理人・監理技術者になれない(あるいは弱い)、また、工事成績評定が低いと(ギリギリとか)技術者点数で劣ってくるので入札で勝てないという事態となるわけです(=あいつは資格だけだなという評価)。

つまり、公共工事の入札とは、会社の「組織力」と、技術者個人の「個人力」が問われる総力戦なのです。

公共工事入札における企業の総合力の図解。会社と技術者を4項目で表現しそれぞれの関係性も示した1枚

企業からみた有資格者のメリットを入札の順序で表すと

  • まず「入場券」としての経審点数→有資格者増でアップ
  • 次に応札の「決め手」としての技術者点数→(資格+実績)でアップ

会社を成長させる好循環サイクル

建設会社の経営層はココを見ているのです。まずは、なんとか企業ランクを上げる必要があり、その一つの有力な手法が資格取得です。次に、取った工事で担当技術者に実績をつけて、よい工事成績を上げることで、次の入札が有利(完成工事高も上がる)となり、経審の点数があがって(ランクアップがベスト)、入札に強い技術者が増えるとさらに多くの案件に手掛けられるという図式です。

技術者個人の成長が会社の利益を生み出すサイクルを図解することで公共工事執行の仕組みを表した1枚

あなたの現場が「会社の評価」に直結する

この「好循環サイクル」を回す上で、あなたの現場での一つ一つの行動が、工事成績評定だけでなく、経審の他の項目にも影響してくることを忘れてはいけません。例えば、地域貢献とか、若手、女性の登用です。前述のとおりですが、公共工事の入札は、「組織力」と「技術者個人力」の総力戦で獲得するのです。

ここが意識されると、現場で、できることは増えるはずです。そして現場での意思決定の参考ともなるでしょう。


さらに一歩うえの「やれる、やる」技術者へ

技術者は、単純に資格を取ったり、現場でいいモノを造り利益を出すだけでなく、このような観点でも、資格取得を捉え、実務実践の現場に真摯に取り組んでいくことで、「やる、やれる」技術者として、また違う景色が見えてくるのではないかと思います。

では、どのようにすれば、そのまた違う景色がみえるような「やる、やれる」技術者に成長していけるのか。
そのあたりも、このブログでは今後シリーズとしてみなさんと考えていけるよう、取り組んでいく予定です。実務実践に直結した役立つ記事の配信に心がけたいと思います。
1級土木受験対策を題材とした実務実践の記事と同様、お楽しみに。

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