【100本ノック #27】合格習慣化の鍵!型枠支保工の知識を定着させる(安全管理編⑥)
今日も『100本ノック』を始めましょう。前回は土留め支保工、「突合わせ継手、接続部、 中震以上、緊圧」がキーワードでした。ピンとこなかった人はもう一度見ておきましょう。また、「実務のヒント」の内容は、ベテラン技術者でも陥りがちな内容です。ぜひ、参考にしていただければと思います。
さて、今回は「型枠支保工」です。大規模掘削を日常的に行っている技術者にとっては当たり前、そうでない受験者さんは、ちょっと扱いづらい分野かもしれません。受験対策として覚えることも大切ですが、型枠支保工の構造を理解できると他の仮設(本設構造でも)も同様です。現場のいろいろなシーンでかなり応用が効きます。では、一緒に見ていきましょう。
【今日の100本ノック】
1.型枠支保工の材料については著しい損傷 変形 または 腐食があるものを使用してはならない
2.型枠 支保工を組み立てる時は 支柱 梁つなぎ 筋交い等の部材の配置 接合の方法及び寸法が示されている組立図を作成しかつ 当該組立図により組立てなければならない
3.型枠支保工の設計荷重は 型枠支保工が支えるものの重量に相当する荷重に 型枠 1m2につき150kg 以上の荷重を加えた 荷重によるものとすること。
4.支柱の継手は突合せ継手または 差込み継手鋼材と鋼材との接続部及び交差部はボルト、クランプ 等の金具を用いて緊結すること
5.鋼管(パイプサポートを除く) を支柱として用いる場合は 高さ2m 以内ごとに 水平つなぎを 2方向に設けかつ 水平つなぎの変異を防止すること
※太字は穴埋め回答です
【試験対策として】
前回の土留支保工は土圧を対象としているので横からの荷重を受ける形となりましたね。型枠支保工は、主に上からの荷重を受けると思えばいいでしょう(水平方向よりも鉛直方向がメイン)。
型枠支保工の構造はこちらが参考となるでしょう。
出展:建設業労働災害防止協会HP
https://www.kensaibou.or.jp/safe_tech/regulations/files/official_regulations_explanation_11.pdf
その他ではこちらがわかりやすいと思います。

1、2、4は常識的なところでO.Kでしょう。5はパイプサポートであれば3.5m超えで2m以内、「鋼管」の場合は、パイプサポートより弱い(=しなる=弓なり状態)ので2m以内とイメージするといい覚えやすいかもしれません。
5の、「150kg」ですがこの意味は、生コン打設の際に1㎡に「職人2人+振動」がかかっても大丈夫なように、とイメージすると覚えやすいでしょう。
【実務では:150kgの深掘り】
さて、実務で大切なのは例えばこのパイプサポート、どれくらい余裕があるか?を抑えておくと安心して仕事に臨めます。
このあたり、先に示した図を使用して、ザクッと少し深掘りしてみます。

「あたり計算」(=概略検算=クロスチェック)の具体的内容
・パイプサポートが4mに対して4本入っています。ということはパイプサポート1本で4÷3スパン=1.4≒1.5m分を受け持つとします。
・図面ではスラブ厚さが20cmとなっていますが、ここでは型枠材の自重を考慮して、多めに25cmとしましょう。
・ということで受け持つ重さは1.5×1.5=2.25㎡ 2.25㎡×0.25=0.57㎥ 0.57㎥×2.3トン=1.3トン
・この1.3トン(生コン鉄筋+型枠自重)に0.15×(1.5×1.5)㎡=0.34トンをプラス、ということで1.65トンです。
・パイプサポートの許容荷重は2トンなので、計算上は350kg余裕があるということになります。
・1.65トン÷2トン=0.825(=82.5%)
実務では強度計算ソフトや専門業者からの構造計算書の「σ=◯◯kg>2000kg O.K」のところをみて現場への備えとすることでしょう。
しかし、この「あたり計算」を行うことが、この工事の型枠支保工を『他人事』から『自分ごと』へと変え、具体的な「構造の力学的余裕(マージン)」が頭に入り、
予期せぬトラブル(少々の偏荷重など)にも大きな自信(お守り)となって楽々とクリアせしめるのです。
自ら電卓をたたいて行う「クロスチェック」はダテではなく、あなたの成長を著しく加速させるエンジンなのです。
問題文と回答を読み上げています。
電車の中で、運転中に聞き流して、問題文と単語の慣れにどうぞ。
「VOICEVOX:青山流星」
この『100本ノック』は、合格のためだけでなく、実務のベースとなる知識を身につけるためのものです。
では次回、安全分野の第7回は、墜落対策を扱う予定です。お楽しみに


