【経験記述】受験直前配信 (安全管理編)~暑中時期の伸縮装置補修工を例題として~
前回に続き受験直前配信として「経験記述」、今回は安全管理を考察します。伸縮装置補修工は橋梁補修の工種ですが、現道規制の工種、例えば、今後工事が増えると思われる管きょ取り替え工事や、もちろん舗装打ち替え(オーバーレイ)も同種工事でしょう。そんな普遍的な技術的課題を包含する伸縮装置補修工を受験日直前の今、皆さんと一緒に考え、その不安を少しでも解消していくお手伝いとなればと思います。
1. 工事諸元:あなたの経験と、答案の「整合性」
まず、工事名や立場を記す部分。ここで重要なのは「立場」や「主な工種」と、あなたが記述する内容が合致しているかです。
例えば、主工種が「橋梁修繕-表面保護工」で、急きょ追加となった少量の「伸縮装置補修工」で苦労した話を書いたり、1次下請「保護塗装工」の施工管理担当という立場で苦労して施工することとなった「伸縮装置補修工」の一般的な対策を記述したりすると、採点者は違和感と共に内容が作業報告的と感じる危険が大です。ご自身の専門外で苦労した工種を選ぶのではなく、得意(専門)工種の技術的課題をクリアした、そのような案件を選びましょう。また、受験申込の経歴とも整合がとれた案件を選ぶのが無難です。
2. 品質管理:思考のプロセスを記述する
(1)ありがちな失敗:「作業報告」で終わらせない
設問にあるNG例、「交通誘導員の配置のみに関する記述」とはどのようなものでしょうか。おそらく、交通量が多い(歩行者が多い)→ガードマンを増員して対応、というように対策が漠然としすぎて採点のしようがないといったところでしょうか(もちろん筆者の推定ではありますが・・・)。
単独で、「保護具の着用を徹底した」「ワイヤの点検を厳格にした」「有資格者を確認した」など漠然とした対策を記述すると高得点が臨めない可能性大でしょう。
(2)「技術的課題」とは何か?
安全上の「技術的課題」というと、なかなかパッと思いつかないと思います。これも「品質」と同様、特に難しく考える必要はないでしょう。ルールとしてあるが、この現場では、これがやりにくかった、それが技術的課題に相当します。
具体的には施工や材料には、これだめよという、「べからず」(技術基準といいます)が存在します。これのことです。誤解をおそれずに、もう少しくだけた表現をするならば、施工計画書の記載事項と考えていいでしょう。
特に、安全分野に関してならば、従来からの3大災害と猛暑、双方が課題としてあげられるでしょう。
(3)記述の具体例をさぐる
・「経験記述」の対策例として伸縮装置補修工をあげます。例えば、幅員が狭小なのでアウトリガーの張出が制限を受けるといった例がほとんどでしょう。歩行者(自転車)への配慮も入れることが可能ですし、猛暑対策としての熱中症も必要となります。
①現場状況、技術的課題
・伸縮装置補修工は1車線は一般車を通しますね。ということは、最小施工は、この1車線分を施工することがあり得るということです(実務でも多いと思います)。
・路肩や歩道の有無で現場状況はかなり変わります。そして、取り替える伸縮装置の重量を考慮する必要があります。可動端側は当然、大きいタイプ(=重量アップ)を使いますよね。
・ここからアウトリガの最小・中間、定格荷重で机上の吊ることの可能な荷重が出ます。
・さて、現場はどうだったでしょう。
横断勾配は?縦断勾配はどちら向き?夏日なので舗装の固さは?歩車の通行量は→荷下ろしをどうする?これらから、いろいろと対策が打つ必要がでてきますね。
②対応策の検討
・作業前に職長と上司(監理技術者・現場代理人)の施工打合わせを思い出してください。
ジョイントの割り付けを考える?
縦断がきつすぎる何か検討しませんでしたか(ユニックでいける)?
車の向き検討しませんでしたか(横引きなんてない)?
アウトリガの足元(ASの軟化対策)大丈夫そう?
遊間の検測時に伸縮装置のフェースプレートでヤケドしそうになりませんでしたか?
ジェットモービル車との入れ替えは大丈夫?
狭小現場ならではの合図・危険エリア状態をどうする

- ③その評価
できるだけ具体的な数値で示すことがよりよいですが、上記のような場合は状況の説明(定性的)となりますね。対策の評価(結果)は「良好」となりますが、本当に計画だけでうまくいったでしょうか。あるいは、複数対策のなかで一部は使わずにすんだとか。いずれにしても、こうだったが、このようなことも対策メニューとして追加準備したなどが前向きで無難かもしれませんね。
- 【経験記述書き方】技術的課題の正体はこちら ・【経験記述書き方】断面修復工はこちら
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※受験日までの最終週は、「実務のヒント」はお休みして受験準備に特化した内容をお送りしています。
※「実務のヒント」は今後配信予定の「(仮称)現場代理人シリーズ」でお届けしていく予定です。


